星の一大イベント、七夕がやってきます。由来から七夕飾りの作り方、デートスポット&イベントまで、暑くなればなるほど燃える男オコシが調べてきました。
目次
1.七夕の由来は日本&中国の3つの風習
七夕と言えば、織女と牽牛の伝説が有名です。日本で言う織姫と彦星が年に一度だけ会える、というロマンチックな物語ですが、現在、私たちが知っている七夕の由来は、もう少し複雑です。織姫・彦星伝説のほかに、中国から伝わった「乞巧奠(きこうでん)」の風習と、日本独自の「棚機女(たなばたつめ)」が融合したと言われています。
棚機女は、古事記に登場する巫女で、神様に捧げる布を織ったとされます。また、単に織女を日本流に呼んだという説もあります。いずれにしても、「たなばた」は、「たなばたつめ」が語源だと考えてよさそうです。
参考:「おうちで楽しむ 季節の行事と日本のしきたり」監修・新谷 尚紀
2.七夕に願い事をするのは乞巧奠(きこうでん)から
乞巧奠は、裁縫や習字の上達を願う行事で、平安時代には日本の宮中に伝わっていたとされます。織り姫と彦星の願いがかなうことにあやかる意味があるようです。
江戸時代に入ると、短冊形の色紙に願いを記し、竹に結ぶ付けてはざる用になりました。武家や町民にも浸透して、間のようなスタイルになったようです。
3.七夕飾りと、その意味とは?
色鮮やかで優雅な姿の飾りは、夏の夜の情緒を、いっそう盛り上げてくれます。「日本一」の呼び声高い仙台の七夕まつりでは、以下が「七つ飾り」とされ、それぞれに願いが込められています。
短冊
学問や書道の上達の願いが込められています。サトイモの仲間「カラトリ芋」の葉から夜露を硯に集め、詩や歌を書いたと言います。単に願い事を書いていた訳ではなかったのですね。
紙衣
日本には、古くからヒトガタの紙を病や災いの身代わりにする風習があります。紙衣もそのひとつでしょう。昔の人は、裁縫が上達するよう願いながら縫ったといいます。
折鶴
かつては、家の長老の年齢と同じ数の折り鶴を折ったそうです。家内安全、延命長寿の願いが込められています。
巾着
しっかりと結ばれたヒモが、ムダづかいを戒めているのだとか。商売繁盛の意味があります。
投網
漁で使う投網です。文字通り豊漁とともに、農作物の豊作も願ってつくられます。
屑籠
七夕飾りをつくって出た裁ちくず、紙くずを捨てる屑籠です。清潔さと、ものを粗末にしない倹約の心が現されています。
吹き流し
織り姫の織り糸を現すという美しい吹き流し。機織りや技芸上達の願いを込めます。
参考:仙台七夕まつり公式サイト
4.七夕飾りと七夕にちなんだ折り紙とその折り方
仙台七夕まつりの公式サイトには、七夕飾りの作り方が動画で掲載されています。その中から、千代紙や折り紙でできるものを紹介します。
紙衣
巾着
投網
吹き流し
また、新宮文明さんが運営する「おりがみくらぶ」では、織姫と彦星のかわいい折り紙も。ぜひ、つくってみてください。
https://www.youtube.com/watch?v=GDln38gR97c&feature=youtu.be https://www.youtube.com/watch?v=NrCl7M6QgX4&feature=youtu.be
5.七夕ならではの料理は? 仙台ではそうめんを食べる?
お正月には餅やお雑煮、ひな祭りには菱餅やハマグリのお吸い物、クリスマスならケーキに七面鳥と、行事には大体定番の食べ物があります。
では、七夕は? と考えてみると、これと言ってイメージされる料理やお菓子がないように思えます。
ネットでは、「仙台では七夕にそうめんを食べる」という説もありますが、確認した限り確かな情報ソースはありませんでした。現地の案内所に問い合わせても、「七夕ならではの特別な料理はない」とのこと。
ただ、中国から伝わった「索餅」という米と小麦粉でできた菓子が七夕に食べられており、後にそうめんに代わった、という説はあるようです(「五節供の楽しみ」著・冷泉為人より)。
6.七夕祭りを見に行くなら? 仙台と平塚が有名。都内なら阿佐ヶ谷
日本各地で、古くから行われている七夕祭り。ユニークな七夕飾りが街をデコレーションします。7月7日前後ばかりでなく、旧暦に合わせ(近づけ)8月初旬に行われるお祭りも。
仙台七夕まつり
伊達政宗の時代から受け継がれ、今では毎年200万人以上が訪れるという仙台の一大イベント。竹と紙の七夕飾りが、市内の中心部、および周辺商店街を彩ります。江戸時代に使われていた旧暦の7月7日は、現在の新暦では8月初旬。仙台の七夕まつりは、8月6日~8日の3日間にかけて開催されます。
開催場所:宮城県仙台市
公式サイト:http://www.sendaitanabata.com/
問い合わせ:022-265-8185(仙台七夕まつり協賛会※仙台商工会議所内)
湘南ひらつか七夕まつり
神奈川県平塚市の中心街に七夕飾りが約500本。10mを超える巨大なものもあり、「日本一といわれる七夕飾りの豪華さに特色がある」と主催者は豪語します。期間は7月8日~10日の3日間。音楽ライブや市民によるパレードも開催され、熱くなる街を、セレクションで選ばれた「湘南ひらつか織り姫」の美女たちがさらに盛り上げます。
開催場所:神奈川県平塚市
公式サイト:http://www.tanabata-hiratsuka.com/
問い合わせ:0463-35-8107(湘南ひらつか七夕まつり実行委員会※平塚市役所商業観光課内)
阿佐ヶ谷七夕まつり
阿佐ヶ谷パールセンター商店街の商店主を中心に、ハリボテの愛らしい七夕飾りがずらり。戦後の混乱が続いていた昭和29年の8月に、「たくさんの人に来て欲しい」と始められた手づくりのお祭りです。2016年は8月5日~9日に開催され、お店ごとのセールもあります。
公式サイトの「阿佐谷七夕まつり 傑作100選」で、第1回から59回までの名作が紹介されています。世相を映すアイデアたっぷりの飾りがおもしろい!
開催場所:東京都杉並区
公式サイト:http://www.asagaya.or.jp/tanabata/tanabata.html
問い合わせ:03-3312-6181(パールセンター商店街組合)
7.七夕のおすすめデートスポット。ディズニー、プラネタリウムほか
最後に、七夕祭りに限らず、東京近郊でおすすめのデートスポットをご紹介します。
東京ディズニーリゾート(東京ディズニーランド&東京ディズニーシー)の「七夕デイズ」
期間は6月16日~7月7日。東京ディズニーランド、東京ディズニーシーのパーク内に、カードに願い事を書いて結べる「ウィッシングプレイス」が登場します。東京ディズニーシーのメディテレーニアンハーバーでは、織姫ミニーと彦星ミッキーが、七夕の装飾をした船に乗ってまわる「七夕グリーティング」を公演。東京ディズニーランドでは、2人が人力車に乗ってやってくる「七夕グリーティング」があります。
東京ディズニーランドホテルとディズニーアンバサダーホテルでも、七夕の特別メニューなどが用意されているので、ぜひチェックしてください。
デートスポット:東京ディズニーリゾート(東京ディズニーランド&東京ディズニーシー)
URL:http://www.tokyodisneyresort.jp/special/tanabata2016/
東京スカイツリータウン七夕まつり2016
東京スカイツリー足下の商業施設で行われる七夕イベント。6月18日~7月7日の期間中、7月1日からは、なんと「ドリカム」こと「DREAMS COME TRUE」とコラボします!
7月7日に発売となる「DREAMS COME TRUE THE ウラ BEST ! 私だけのドリカム」が発売されます。その中にも収録されている「7月7日、晴れ」がテーマとなり、水と音楽、照明がシンクロする噴水ショー「DREAMS COME TRUE × Lighting & Fountain Show Supported by [BellrxX×LUFTZUG]」 など、様々な催しが開かれる模様です。
天の川をモチーフにしたチーズケーキなど、飲食店の七夕限定スイーツも楽しみです。
スポット:東京スカイツリータウン
URL:http://www.tokyo-skytreetown.jp/pressroom/pdf/20160615TNL%20.pdf
コニカミノルタプラネタリウム「満天」「天空」
七夕と言えば星空! 天気に関係なく、確実に楽しめるのがプラネタリウムです!!
寝転がって観られる「芝シート」、ふわふわのソファに包まれる「雲シート」など、独自の趣向で楽しませてくれるのは、池袋サンシャインシティ内の「満天」。スキマスイッチやサカナクションの楽曲とのコラボや、香りに癒される「南極ヒーリング~この地球(ほし)の果てで~」など、多彩なプログラムを上演。時間によりプログラムが異なるので、1日で複数観てもOKです。ただし、土日はかなり混雑します。
東京スカイツリータウンの「天空」でも、アロマを使った「天の川 星とアロマの夕べ」を上演します。星空に恐竜が描かれる「恐竜の記憶」などユニークなプログラムも。
スポット:コニカミノルタプラネタリウム「満天」@池袋サンシャインシティ、「天空」@東京スカイツリータウン
URL:http://www.planetarium.konicaminolta.jp/
六本木ヒルズ「七夕特別星空鑑賞会」
つくられたプラネタリウムより、自然の星空を想い出にしたい! という方は六本木ヒルズ・森タワー屋上の展望台「東京シティビュー」へ!
7月7日の20~22時の間、「七夕特別星空鑑賞会」が開催されています。用意された天体望遠鏡で、織姫・彦星のいる星空を観察してみましょう。「星のソムリエ」の泉水朋寛さんが、やさしく宇宙と星について解説してくれます。
7月7日は「CO2削減/ライトダウンキャンペーン」の日!
環境省が2003年から実施してきた「CO2削減/ライトダウン キャンペーン」をご存じでしょうか? ?全国のライトアップ施設や一般家庭の消灯が呼びかけられています。2016年に実施されるのは、6月21日・夏至と7月7日・七夕の夜。20~22時にかけて、東京タワーなど全国2万3000以上の施設がライトダウンされる見込みです。
当然、夜空が暗くなり、星の見える確率が高まります。旅行やデートに出かけられない方も、七夕の夜は空を見上げてみてはいかがでしょうか?
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