みなさんは大和ヒロシというプロレスラーをご存じでしょうか? あの武藤敬司さんが旗揚げした「WRESTLE-1」(レッスル・ワン)の中堅選手で、先週初めて船橋で激闘を披露しました。
色々な意味で熱い男なのですが、詳しくは追々ご紹介するとして、この大和さん、ピンチの姿がすごくかっこいい……。
鋼のような肉体美、攻撃に耐える苦悶の表情、その奥で反撃を狙う眼光の鋭さ--。
マッチョな柴田恭兵さん!?
リングのヤマトは、まるで昭和のスターのような凛々しさです(敬愛を込めてヤマトと呼ばせていただきます!)。試合でのヤマトの雄姿に合わせて、とれたてトークをお届け!
※「WRESTLE-1 THE NEW WAY」10.18千葉・東武スポーツクラブ プレオン船橋大会にて。
目次
ピンチだ!がんばれ、ヤマト!!?
KAI選手の強烈なヘッドロックに悶絶するヤマト。目は死んでいないぞ!
「WRESTLE-1 THE NEW 」は、大和ヒロシ個人がプロデュースしている大会のひとつなんです。今回は、レッスル・ワンの選手と、千葉市を拠点にする団体のKAIENTAI DOJOさんと、地元の船橋ゴールデンプロレスさんが、協力して開催しています。
こんなふうに、初めて自分で興業を打ったのは3年前。デビュー5周年、地元の君津でチャレンジしました。
所属会社から、ぼく個人が大会を買い取ることになります。やってみてわかりましたが、会社は全然、本当に何にもしてくれません。いまにして思えば当たり前ですけど、買った時点で放り出されましたね。
バトルロイヤルでよってたかって場外へ放り出されそうになるヤマト。やられてたまるか!
お客様を集めるのも、会場を押さえるのも「あとは自分でやってね」と。「あれ? こんなもんなんだ」と思いました。
地元だから何とかなりましたが、そのときは大会を回すことに精一杯ででしたね。
そうだ、ヤマト、仲間と戦え!
タッグマッチでピンチの仲間を救うヤマト。このあと、雄叫びを上げてリングイン!!
君津の大会でいただいた売上も使いながら、次の年に岩手の釜石でチャリティ大会を、また個人で主催したんですが、それが大きな経験でした。ぼくたちがプロレスを持ちこむだけではなく、地元の人と一緒に大会を作り上げることができた。
とても盛り上がったんですね。プロレスで千葉を盛り上げようっていういまの方法論は、そこで原型ができたのかもしれません。
驚異の背筋でスープレックス。
プロモート興行の本格的な活動は昨年からです。木更津で開催した大会では、千葉県出身の漫画家さんにパンフレットの表紙を描いていただいたり、大会の休憩時間に千葉県のアーティストさんに歌っていただいたり。地元出身の女子プロレスラーも協力してくれて、1試合だけ変則的に女子プロの試合も組みました。
自分たちだけでなく、いろんな方と力を合わせて大会を作り上げることで、地域を元気にできると、いまは確信しています。
真っ白な未来へ、エイ・エイ・オー!
ヤマトのマイクパフォーマンス。バトルロイヤルで優勝した黒潮“イケメン”二郎選手と。
今回は席数に限りがあることもあり、若手だけで開催した大会でした。ちょっとした挑戦だったんですよ。
レッスル・ワンはできて2年の団体で、若い選手がすごく多いんです。若手だけで勝負する大会ってあまりなかったんですが、それで、今回どれだけ結果残せるかと。
それに、KAIENTAI DOJOさん、船橋ゴールデンプロレスさんに、ウチの若手を交流させることで、また違うものが生まれるかと考えました。
最後、ぼくのマイクで、みんな一緒に「エイ・エイ・オー」で締めてくれました。あれって、独りであおっただけじゃ、あの一体感は出ないと、自分では思っています。最後までご覧いただいて、満足されたから、ああやって盛り上がることができたのかなと。
ファンの声援に応えるヤマト。肉体美を惜しげもなく。
実は、若手の選手には、今日はすっごい苦労させてるんです。昨日出雲(島根県)でレッスル・ワンの大会があって、夜行で帰ってきて、ここで試合させてるんです。実は、そういう苦しい経験を積ませようと、わざと組んだんですけど……。
「そこまでして」と思う選手がいるかもしれませんよね。でも、1カ月前からチケットは完売していて、やる意義は大いにある。それに、もっと貪欲になってほしいんですよね。試合ができるなら、寝ないで飛びつくくらいの。
そうはいっても、これは経営の立場でないとわからないかもしれません。選手としてはプロとして体を休めなければならない、と考えるのもわかるので。そこは選手と経営、両方の立場で歩み始めた自分として我慢しなければいけないところかもしれません。でも、いい試合をお見せできるよう、そこも勝負しなければいけないですよね。
興行を打って手ごたえをつかんだ部分はあります。別の団体を作るということではなく、いまはレッスル・ワンの下請け的な存在として、動いていけたらなと思っています。
リングを降りると、とてもおだやかなヤマト。ありがとうございました!