ポケモンGOには批判が集まっています。「なぜあんなものが面白いんだ」という声もありますが、澤田に言わせると「外を歩き回るから面白い」わけです。
このゲームが、今まで誰にも見向きもされなかった史跡にスポットライトを当てたというのは事実です。ポケモンGOが気に食わないならやらなければいい話で、別に公の場で批判する必要はありません。
で、澤田はこのゲームは「ユーザーが作るもの」だと捉えています。どこでどのようにプレイしたらより面白いか、それをこれからユーザーが開拓するというわけです。
というわけで、今回は静岡県掛川市に行ってきました。
目次
日本初の木造復元天守
掛川市といえば、掛川城。この城なくして町はありません。
山内一豊が天守を建てたことで知られるこの城ですが、実は日本で初めての木造復元天守でもあります。名古屋城の天守閣が木造で再建されるニュースはすでにお伝えしましたが、その先駆けがここ掛川城というわけです。
では、さっそくJR掛川駅でポケモンGOのアプリを開いてみましょう。
何と、駅周囲にジムが3ヶ所もあります。ポケストップも割と多いようです。
北の方角を向いてしばらく歩くと、ポケストップとジムが集合している区画が確認できます。ゲームマップ上では駿府城と同じく「緑の空き地」のようになっています。
そう、ここが掛川城です。私の思惑通り、やはり地方都市でも史跡が多ければそれがポケストップになるようです。
いざ登城! といきたいところですが、その前に掛川城の正面玄関である大手門に立ち寄ってみましょう。この楼門は掛川城天守閣に続いて復元されたもので、「これぞ城塞!」という感じの迫力ある佇まいです。
もちろん、ここもジムに指定されています。
掛川城を手中に!
静岡県は、戦国史跡ウォッチャーにとっては最適の環境だと澤田は思います。
東海道は戦略上非常に重要な通路で、防衛拠点となる城も随所にあります。私のように静岡市に拠点を置いた場合、ちょっと足を伸ばせば山梨県の武田関連史跡にも足を運ぶことができます。
今回訪れた掛川城も、静岡市から電車で40分の距離。さらにもう少し時間をかけて西へ行けば、そこは三河と尾張です。
静岡県民でいる限り、戦国史跡ネタに枯渇することはありません。
さて、いよいよ掛川城内に入りました。見事な天守閣が出迎えてくれます。
この天守はジムになっていて、しかも澤田が訪れた時は空席でした。城に足軽が1人もいない状態。さっきまで誰かがいたはずなのに……。
ともかく、これはチャンスです。いよいよ澤田も、一国一城の主になれる日が!
というわけで、占領させていただきました。
いや?、気持ちいい! 同じジムでも、自宅の近所の安倍口郵便局とはスケールが断然違います。
掛川城天守は先ほども書いた通り、木造復元の建物。そこには木の味わいがあります。掛川城は名古屋城や大坂城に比べるとこじんまりとした感じですが、木造建築独特の「音」と「匂い」が私にとってはたまりません。
そして、天守からのこの眺め。最高だ!
木造建築の魅力
澤田が次に向かったのは、国の重要文化財に指定されている二の丸御殿。江戸後期の掛川藩は、ここで公務を行っていました。
これはもちろんオリジナルの建物ですから、やはり風格があります。木造建築というものは、古くなればなるほど経年変化の色合いが出てきます。
この掛川城は、レプリカ天守とはいえ「木の魅力」をよく知っている史跡だと思います。「伝統建築の魅力を体感したい!」という方は、ぜひ一度掛川城を訪れてみてはいかがでしょうか。