こんにちは。編集部のオコシです。
皆さんは、心霊やUFOなど、不思議な体験をしたことはあるでしょうか?
残念ながら、私はないのですが、ちょっと怪しげなオカルトの世界って、のぞいてみたくなりますよね。
オカルト研究の第一人者として、テレビ番組や書籍で活躍する山口敏太郎さんが、船橋にオフィスを構えています。魅惑の世界を教えていただくべく、お邪魔しました。
でも、敏太郎先生、なんだかとても怒っていらっしゃいます。
テレビ番組で先生のご活躍を拝見しています。超常現象やオカルトへの興味は高まっているのでしょうか?
?今年はとても忙しいですね。オカルト関係の著書を12~13冊手がけました。テレビでも、最近はオカルト番組が元気になってきました。
けれど、一時は「オカルトなんてけしからん!」という風潮があったんですよ。オウム事件以降はテレビ番組もずいぶん減りました。ぼくらの世代は、いま49歳になるんですが、オカルトを家族で楽しめるエンタテインメントにするためにがんばってきました。
山口敏太郎さんの著書・共著
左から「人生で大切なことはオカルトとプロレスが教えてくれた」「徳島あるある」「超陰謀論」「世界の妖怪大百科」
エンタメの要素が大切だと?
ぼくはプロレスが好きなんですが、「台本あり」「演出あり」とカミングアウトした上で成長した「WWE」という団体があります。米国で株式公開までしている人気団体ですね。
オカルトもそうあるべきだと思うんです。皆さん、マジックはタネがあることを前提に観ていますよね? 芸人さんのお話はオーバーに脚色されていると思って聞きますよね? オカルト番組だってエンタメであり、台本のある楽しいプロレスなんです。
それをわかってもらうために、UMA(未確認生物)を生物学で、UFOは先端物理学を踏まえて、心霊は大脳生理学や心理学で、と科学的な切り口を交えて、タネがあることを暴露してきました。
本当に不思議なミステリーなんて、そんなに安易に見つかりませんよ。でも、それでいい。オカルトは、タネもシカケもある娯楽のひとつでいいんです。皆さんにも、やっとそう認められるようになってきました。
ぼくの事務所にも芸能部があり、オカルトなエンタテインメントを提供していますよ。
●十四代目トイレの花子さん(The 14th Toire no Hanako san)
アイドル妖怪/パフォーマンスアイドル/ご当地妖怪
年齢:144歳/誕生日:11月19日(世界トイレの日)/命日:4月4日/身長:150㎝/体重:37㎏
趣味:トイレでツイッター・赤い物収集・イタズラ・つまみ食い・グロスイーツデコ
特技:ヘドバン・破壊・イラスト・電車の乗り間違い・迷子
都内を中心にアイドルライブ・アイドルイベント多数出演中。ご当地キャラ・ゆるキャライベントにも出演中。
そんな矢先です。困ったことも起きています。ウソを言っているオカルト業界の人たちと山口敏太郎が、テレビ番組なんかで一緒にされることです。20年やってきたことの意味がなくなってしまいますね。
大手出版社が発行しているM(老舗の有名オカルト雑誌)は、情報が八百長であることを分かっていながら、真剣勝負であるかのように伝えています。オカルトの扱い方がわからずに、「この予言を信じろ」「超能力は存在する」とまやかしごとを言っている。それを信じて読んでいる人がたくさんいるんです。
でも、東スポが「カッパ発見!!」と書いたって、完全にギャグだとわかりますよね。健全なオカルトなんです。本気にする人がいたら……メディアよりご本人の問題ではないかもしれません(笑)。ぼくも東スポにコメントするときは、周囲に宣言した上で、ボケだとわかるように思いっきりボケますから。
作り事のネタで成り立つエンタメとしてオカルトがあるべきだと。でも、敏太郎先生は本当の超常現象も否定されていませんよね。両方とも肯定するというのは、専門家のスタンスとしては難しいのでは?
そんなことはないですよ。たとえば、プロレスラーの高山善廣さんは、真剣勝負の総合格闘技にも参戦しました。私も同じようなものです。
オカルトは99%がタネを解明することができます。でも、残りの1%は解明できない本当のミステリーです。わかりづらいという人がいるかもしれませんが、両方含めてオカルトなんです。
同じネタを長い間ミステリーだと言い張っている人もいますが、そんな幼稚な作家は、読者の皆さんから切っていただきたいですね。たとえば、何十年も前に米国で「カエル男」の目撃証言があったのですが、それは見間違いだったと当の本人が言っています。とっくにネタバレしているのに、日本ではまだミステリーだと騒ぐ人がいるんです。
ぼくは、そんな安易なミステリーを片っ端からつぶしています。ぼくが「これは本物か?」と思ったことでも、謎が解明されれば、ちゃんと情報開示しています。しかし、どんなに暴露しても消えない謎が、常に一定数あるんです。謎を解明した先には、新しい謎が待っています。
ほんのわずかな本当のミステリーを見つける作業ですね。
よくわからないものを、検討もせず否定するのは、頭が悪いですね。科学的な思考とは、本来わからないことを「わからない」ということではないでしょうか。不思議に思うことは、検証するのが科学的で合理的な考え方ですね。
21世紀になってからも、脊椎動物の新種がたくさん発見されています。それなのに、UMA(未確認生物)の情報をすべてウソだと言い切れるでしょうか?
天文学的な確率ですが、人が壁を抜けることだってあります。トンネル効果といって量子力学で認められています。
UFOだって、アメリカの秘密兵器だと思えば存在しておかしくない。
タイムトラベルはどうも理論的に可能みたいだから、私たちの社会に未来人が潜んでいる可能性もある。
先生は古今東西のオカルト情報を扱われていますが、膨大な情報はどこから入手しているのですか?
一般の方から毎日200件近く提供されますね。Twitterやメール、お手紙などで。他愛もない情報も多いですが、中には、「本当に妙なことがあったなんだな」と感じさせられるケースもあります。そう思ったら、本人に会いに行ったり、現場を訪ねてみるんです。
悪意のあるウソや、妄想や思い込みは、すぐにわかるようになりましたね。善意の勘違いもありますから、そんなときは話を聞いて、解決できることなら手伝ってあげます。
子どものころ、大好きなプロレスラーが世界で一番強いと信じていました。それがファンタジーだとわかってからも、プロレスを責める気はありません。同じような気持ちで、オカルトを続けています。突き詰めて探していくと、本当のオカルトがあるんじゃないかと。不思議な現象がね。
御社の中沢健さんが、松戸市のUMA「マツドドン」を撮影されました。松戸がちょっとうらやましいのですが、船橋にもそんなオカルトな存在はいませんか?
あの写真はただのゴミじゃないですか? 古タイヤなんかにガスが充満して流れて……とういうと、中沢は怒るんですが(笑)。
船橋の海老川に巨大魚がいるという話を聞きました。「えびっしー」と、ぼくは勝手に名付けています。
※イメージ
飯山満駅周辺で、ペリカンが目撃されています。UMAではないですが、本当にいたらおもしろいですね。やっぱり、魚を食べますから海老川のどこかが住みかなのでしょうか……。
※イメージ
ぼくが直に目撃したのは夏見の大コウモリです。クルマに乗っていると、ものすごい大きなコウモリが飛んできたんですよ。信号機のランプ部分と翼長が同じくらいでした。かなり大きいですね。
※イメージ
これは、小笠原や東南アジアで生息する大型コウモリの一種だと思っています。動物研究家のパンク町田さんによれば、島や外国のコウモリが船に乗って日本に入ってくるのは、良くあることらしいんです。
えびっしーとペリカン、大コウモリ。船橋でこの怪獣大決戦があったらおもしろいですね。えびっしーにペリカンが襲いかかり、そこに船橋の覇権を狙う大コウモリが参戦する――盛り上がりそうです!
●山口敏太郎さん
作家・漫画原作者・ライター・オカルト研究家・㈱山口敏太郎タートルカンパニー代表取締役。妖怪・都市伝説・UMA(未確認生物)・怪談・心霊 スポット・UFO・日本史ミステリー・前世・格闘技・秘密結社・サンカ・忍び・幽霊・四次元・超能力・呪術など不思議分野の唯一のオールラウンドプレイヤー!! 「インターネット時代における異界観」という論文で放送大学院にて修士号取得。
不思議分野において本格的な解説ができる作家であり、オカルト研究家である。テレビ・ラジオ出演が多く、TBS「クマグス」、テレビ東京「おはスタ」、日本テレビ「らじカルっ」、テレビ朝日「TVタックル」、関西テレビ「未確認思考物隊」、朝日放送「ビーバップハイヒール」などで活躍。
ミステリーニュースステーション・アトラス
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