農業大国

【農業大国・日本】太閤検地は善政だった(後編)

「パイオニアの悲劇」という言葉を、歴史家から聞くことがあります。 開拓者、言い換えれば「凄いことを一番最初にやった人」は、その功績がなかなか世間に認知されません。「コロンブスの卵」もそうですが、誰かが前人未到のことをやっても大衆からは「何だ、そのくらいなら自分にもできる」と言われてしまいます。 そうしたパイオニアは、日本史上にもたくさん存在します。 単眼経済の悲劇 日本の農業には「プランテーション […]

【農業大国・日本】太平の世の遺産(中編)

「江戸期の日本は貧しかった」というイメージを持っている人が、今でも存在します。 そしてそれを強調するかのような発言をしていた歴史学者や知識人は、確かにいました。 なぜそうなるのかと言えば、それは「海外と比較する」ということがあまり行われていなかったというのが一番の原因です。日本の江戸期に相当する時代のヨーロッパでは、大戦争が繰り返されていました。 戦争による難民も当然発生していたはずで、また現代に […]

【農業大国・日本】痩せた土地の恵み(前編)

こんにちは、「戦う青色申告者」こと澤田真一です。 今回から歴史連載第2弾『農業大国・日本』をスタートします。 我が国日本は、極めて地域物産に恵まれています。こう言うと意外に思われるかもしれません。日本は食料自給率が100%に満たず、近年は高齢化で農業・漁業分野は衰退の一途ではないのか――。 その一面もあるのは、事実です。ですが日本の一次産業には、決して多くはない生産総量を補って余りある生産品目の豊 […]