【現地取材】伊勢志摩サミットメディアセンターの中はこうなっていた!

サミット2日目。この日のメディアセンターは、前日と雰囲気が変わりました。

今日は新興国首脳を迎えた拡大会合が予定されているということで、インドネシアやスリランカ、バングラデシュなどのメディア関係者がワーキングスペースに来ています。今や世界経済はG7だけが形成しているというわけではなく、新興国がどのような動きを目指しているのかということも大いに注目されます。

そしてそれらの国々の記者に向け、メディアセンターでは「日本の技術を紹介する」という趣向の展示も行われています。

注目の次世代モビリティー

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三重県営サンアリーナの敷地内に設置された『アネックス』は、県下企業の様々な特産品が展示された臨時施設。あたかも万博の日本館のようです。

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三重県は海産物や畜産物に恵まれ、さらに工業関連施設も点在しています。隣に世界最大の「自動車工場」愛知県があるため、その部品供給を担っているという面もあるのです。

展示品の中で特に目立っていたのが、アイシン精機株式会社が開発した次世代パーソナルモビリティー『ILY-A(アイリーエー)』。これは用途に合わせた4種類の形状に変形できるというスグレモノです。

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バイクのように跨ぐことができるビーグルモード、買い物に便利なカートモードなど、若者から高齢者までの幅広い需要が見込まれるこの製品。現状、道路交通法の関係で公道での走行はできないものの、まずは公共施設やアミューズメントパークでの実用化を目指すとのことです。

「子ども記者」もメディアセンターに

メディアセンターを訪れていたのは、大手報道局の社員だけではありません。澤田のようなやさぐれた不良フリーライターもいますし、中には中高生の姿も見ることができます。

学校の制服を来た女の子たちに、さっそく声をかけてみました。

「こんにちは、学校の見学授業か何かかな?」

「いいえ、取材です。私たち、朝日学生新聞社の子ども記者です」

これはビックリ! 澤田もかつて朝日小学生新聞を読んでいた子どもの一人で、しかもその頃から『忍たま乱太郎』の原作者・尼子騒兵衛先生の大ファン。正直に言ってしまうと、朝日学生新聞社の子ども記者に会えたことが今回のサミット取材で一番感動した出来事でした。

今回メディアセンターに訪れた3人の女の子は、三重県下の学校に通っています。つまりは地元っ子です。そんな彼女たちに、こういう質問をしてみました。

「君たちの目から見て、このメディアセンターのどの部分が一番印象に残った? ここに来て初めて知ることができた、というものがあれば教えてほしい」

すると、こんな答えが。

「アネックスでの展示会が一番印象に残りました。私は三重県に住んでますけど、自分の地元にこんなたくさんの特産品や伝統工芸があるということに今日初めて気がつきました」

「私は日本の最先端技術や発明品が特に気になりました」

実は澤田も、この子たちと全く同じ感想を持っています。

恥ずかしながら澤田は、23歳の時に衝動的にバックパック旅行を始めて以来、アジア各国をふらふらとフーテンしてきました。そのうちに日本以外の国の人々がどのような考えを持っているのか、ということが分かってきました。ですが三十路を迎えてから、自分には「日本の知識」がほとんどないということに気づかされてしまいました。

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日本は広大な海洋面積を有し、しかも四季のある山岳国です。自宅から数十キロ歩いただけで文化圏が変わる、ということもあります。

日本という国は決して狭くはなく、まだ見ぬ発見がすぐそこにあるかもしれないのです。

日本は広い国

「私は、記者が出来事を取材する時の綿密さに驚かされました。調べたことの全部が報道されるというわけじゃないのに、小さなことでもちゃんとチェックする仕事ぶりは凄いと思います」

澤田の質問に、そう答えてくれた子もいました。

所属記者、フリーライターの違いにかかわらず、ジャーナリストの最大の使命は「ウラを取る」ということ。総理大臣が非公式の場でこういうことをした、という話題は「証拠」を掴まなければなりません。

ですから報道として公開される情報はあくまでも「主軸」であって、それを形作る細かい情報は日の目を見ることはありません。

つまるところ、ジャーナリストの仕事は細かいことの積み重ねです。ただ、そうしたことが理解できずSNSや個人ブログで安易に「報道ごっこ」を始めてしまう大人はたくさんいます。

実際に報道の現場を訪れることで、我々が普段接しているニュースの裏側を知ることができるのです。