桃栗3年柿8年とは。気になる歌の続きと意味ってなんだろう!?

桃栗3年柿8年とは。気になる歌の続きと意味ってなんだろう!?

桃栗3年柿8年…えっと、あと何だっけ…?
よく耳にするフレーズの割りには、その意味や歌の全容については
意外と知られていない「桃栗3年柿8年」の歌。歌の続きやその意味について鼻歌を歌いつつ調べてみました!

目次

桃栗3年柿8年…の後に続く歌詞は?

「尾張(大阪)いろはかるた」などでは「桃栗3年柿8年」を一つの諺として使っているので、この最初のフレーズばかりが人々の耳に残っていますが、この後に続く歌詞には多様な果物と年数と言葉が含まれています。

共通するのはどれも日本古来よりある果物で、経過年数が長い程言い回しが過激になるのが特徴です。「桃栗3年柿8年」から通しで紹介すると長くなるので気になる続き部分からご紹介しましょう。

柚子の大馬鹿18年
柚子は9年でなりかねる
柚子は9年でなりさがる 梨の馬鹿めは18年
柚子は9年の花盛り 梅は酸いとて13年
梅は酸い酸い13年 柚子は大馬鹿18年
梅は酸い酸い13年 梨はゆるゆる15年
枇杷は9年でなりかねる 梅は酸い酸い13年

いかがです?この中に聞いた事のあるフレーズはありましたでしょうか?
ちなみに小説「二十四の瞳」の作者である壺井栄は、色紙サインを書く際に「桃栗3年柿8年柚子の大馬鹿18年」という言葉を好んで書いていたとされていて、記念碑にもこの歌が刻まれているそうです。

文字や記録として形に残っているので「桃栗3年柿8年」の後に続く歌詞の中でも「柚子の大馬鹿18年」がするっと出てくる人はそのあたりがルーツかもしれませんね。

「尾張(大阪)いろはかるた」の「桃栗3年柿8年」

江戸時代後期に作られたという「尾張(大阪)いろはかるた」の諺の中に
「も」の札で『桃栗3年柿8年』が含まれています。

この「も」の札、江戸のいろはかるたでは「門前の小僧習わぬ経を読む」京都のいろはかるたでは「餅は餅屋」となっているので「桃栗3年柿8年」は尾張のいろはかるただけとなっています。

札の意味は「何事も成し遂げるまでには相応の歳月を待たねばならない事から成就するまでもそれ相応の年月がかかると言う事」を指すので、コツコツと商いを生業している大阪の人にピッタリのチョイスと言えましょう。

臨済宗の教えの中にある「桃栗3年柿8年」

「桃栗3年柿8年」の歌は尾張のいろはかるただけではなく、仏教の臨済宗の教えの中にも含まれています。

臨済宗での「桃栗3年柿8年」は「桃栗3年、柿8年、梅はスイスイ13年、梨はゆるゆる15年、柚子の大バカ18年、蜜柑のマヌケは20年」
とかなり長く続いています。柚子以降はなんだか果物が気の毒になるくらいな言われようですが、これは決して果物をディスっているのではなく、「人生一つの事をやり遂げるのに努力した人は3年、努力を怠った人は20年かかる」という例えなのです。説法の一種のようですが尾張のいろはかるたと似たような意味になりますね。

このようにかなり深い意味を持つ「桃栗3年柿8年」の歌ですが実際の話、歌に出てくる果物が歌詞相応の年数をかけて育つ為、本来の歌の意味よりも家庭果樹園や農業初心者の人たちの育成目安となってしまっている、という素晴らしいオチも忘れずに付け加えておきます。

 

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