秋の味覚!?季節限定チューハイ(梨・ぶどう・りんご)を飲み比べてみた

秋の味覚では、栗ご飯が大好きな県田勢です。
アルコールメーカー各社が、秋の味覚をベースとしたチューハイが販売している。そこで期間限定や季節限定ものを中心に飲み比べてみた。

秋チューハイは梨

枕草子には「秋は夕暮れ」とあるが、チューハイの秋は梨のようだ。発売日順にあげてみる。

宝酒造「タカラcanチューハイ 直搾り 日本の農園から<大分産日田梨>」(8月9日発売)

サントリー「-196℃<秋梨>」(8月16日発売)

アサヒ「アサヒチューハイ果実の瞬間<薫る秋国産和梨>」(8月17日発売)

サントリー「-196℃ ストロングゼロ<冷え冷え和梨>」(8月30日発売)

アルコール度数は、サントリー「冷え冷え和梨」が8%で、他は4%。果汁は、アサヒ「薫る秋国産和梨」が1.5%、宝酒造「大分産日田梨」が1%、サントリー「秋梨」「冷え冷え和梨」に果汁表記はない。

原材料で興味深かったのは、サントリー「秋梨」「冷え冷え和梨」の一番最初に‘梨’とあったこと。つまりどちらも原材料の中では一番多く使っているようだ。

アサヒ「薫る秋国産和梨」は、アルコールの次に‘日本なし果汁’、宝酒造「大分産日田梨」は、最初に‘果汁(梨、りんご)’とあった。
果汁表記を見ただけでは、アサヒ「薫る秋国産和梨」の1.5%が多そうだが、原材料の表示順などから推測すると、必ずしもそうではないのが分かる。

表記で気になるのは産地。宝酒造「大分産日田梨」は名前そのまま、サントリー「秋梨」は‘栃木産幸水使用’とラベルにデザイン(缶横に「栃木県横山果樹園」ともある)している。サントリー「冷え冷え和梨」は‘和梨’だけだが、アサヒは‘国産和梨’と重複気味。

知らない人には「まぁ、国産を使ってるのね」と勘違いさせそうだが、日本梨(洋梨は除く)の自給率は、ほぼ100%。韓国から50トンくらい輸入しているものの、約27万トンを国内生産しているため、国産で当たり前の状況だ。

ただ1970年代には50万トン以上生産していたこともあり、生産量が4割以上減っているのも事実。
ちなみに台湾、香港、中国などに1000トンくらい輸出している。

さて酒色はこんな具合。下部のお盆の透け具合で、色が分かるだろうか。白濁している方が梨っぽい感じはあるが、好みにもよるだろう。
梨4 梨2 梨1 梨3飲んでみたところ、梨の風味が一番感じられたのは、サントリー「秋梨」だった。「さすが!栃木の幸水!」と舌で分かったはずはないが、梨独特の甘みが良い具合にゴクゴク飲めた。

同じサントリー「冷え冷え和梨」は、8%のアルコールが飛び出しているようで、バランスがイマイチに思えた。ただアルコール強めが好きな人には、こちらを勧めたい。

宝酒造「大分産日田梨」とアサヒ「薫る秋国産和梨」は、どちらも梨の風味がいまひとつ。ともに香りも味も梨を感じるものの、梨のチューハイを飲んでいるとの感覚が弱かった。

ぶどうは3種類

梨に次いで多かったのは、ぶどうの3種類。

アサヒ「アサヒチューハイ果実の瞬間<山梨産完熟ピオーネ>」(8月17日発売)

宝酒造「タカラcanチューハイ すりおろし <ぶどう>」(8月23日発売)

サントリー「-196℃ ストロングゼロ<葡萄ダブル>」(8月30日発売)

ぶどう味のチューハイは定番商品にもあるため、梨と比較して‘秋’のインパクトは弱めかもしれない。

アルコール度数と果汁は、アサヒ「山梨産完熟ピオーネ」が4%、0.4%、宝酒造「ぶどう」が3%、9%、サントリー「葡萄ダブル」が8%、2.4%。
原材料を見ると、アサヒ「山梨産完熟ピオーネ」が2番目に‘ぶどう果汁’、宝酒造「ぶどう」が最初に‘ぶどう(果汁、ピューレ)’、サントリー「葡萄ダブル」は最初に‘ぶどう’となっている。

梨のように国産をウリにしているのは、アサヒ「山梨産完熟ピオーネ」のみ。ぶどうの国内生産量は約20万トン。輸入も2万トンくらいあるので、「宝とサントリーのに国産って書いていないのは、輸入品を使っているのかな」と想像させられる。

酒色はこちら。

ぶどう2 ぶどう1 ぶどう3

ぶどうにも、マスカットのような緑色もあれば、ルビー○○のような赤紫もあるが、3つともラベルのぶどうは濃い目の紫だ。しかし最も色の薄いぶどうをデザインしている宝酒造「ぶどう」の酒色が最も濃い。

アサヒ「山梨産完熟ピオーネ」の原材料には、カラメル色素、野菜色素とあり、サントリー「葡萄ダブル」にも果実色素とある、宝酒造「ぶどう」には、ぶどう種子抽出物とあるので、その辺りで色づけしているのだろうか。まぁ、雰囲気を楽しむのであれば、色を付けるのも‘あり’かとは思う。

3種類の中で、一番ぶどうの存在感があったのは、宝酒造「ぶどう」。アルコール度数が低めのため、チューハイと言うよりは、ぶどうジュースの感覚。お酒が苦手な人にお勧めだ。

しかしぶどうチューハイを飲みたい人には、サントリー「葡萄ダブル」をプッシュしたい。同じシリーズの「冷え冷え和梨」に感じたバランスの悪さがなく、ぶどうを味わいつつ、しっかり酔える感じ。

アサヒ「山梨産完熟ピオーネ」は悪くはないものの、サントリー「葡萄ダブル」や、宝酒造「ぶどう」と比較して、どこか大人しい雰囲気だった。

キリンはかんきつ類押し?

キリン「キリンチューハイ ビターズ すだち<期間限定>」(8月23日発売)

キリン「キリン氷結 土佐文旦<限定出荷>」(8月30日)

キリンが期間限定で異なったブランドから、すだちと土佐文旦のチューハイを出している。なお9月13日には、「キリン 本搾りチューハイ 秋柑(あきかん)<期間限定>」が発売予定。「キリンの秋限定チューハイは、かんきつ類で押していこう!」なんて方針があるのだろうか。

「すだち」のアルコール度数は8%、果汁は0.1%。原材料には、ウォッカ、リキュールの後に、すだち果汁、すだちエキスとある。「土佐文旦」は4%、0.3%。原材料の最初に文旦果汁とある。

すだちは徳島県が95%以上のシェア、土佐文旦は、もちろん高知県。四国プッシュなのは偶然か。
すだち 文旦「土佐文旦」は、「これが土佐文旦か!」とまでは感じられないものの、かんきつ類の酸味が良い具合に炭酸と合っている。氷結ブランドの定番になってもおかしくないと思った。

一方、「すだち」は「何だろう…」の味。「ビターズ」シリーズでは、果皮などを加えたビターリキュールを使っているが、すだちと変に絡まってしまった感じだ。苦みや辛みが好みの人ならイケるのだろうか。

りんごの旬は?

最後は、サントリー「-196℃<秋りんご>」

ここで考えるのは、りんごの旬。早い品種なら8月には出回っており、2月3月に売り出されるものもある。「季語は?」と知らべると秋(晩秋)だった。もっとも冬に貯蔵した‘冬りんご’は冬となる。

未成熟な意味で青りんごの季語は夏だが、欧米では青りんごがメインなので、この辺りの意味合いも変わってくるかもしれない。

サントリー「秋りんご」のアルコール度数は4%、果汁の表記はないが、‘青森産サンつがる使用’とあり、原材料名の最初に‘りんご’と出ている。そして「秋梨」と同様、缶の横に「青森県岩木山山麓に広がるりんご園から届いた」とある。
りんごかんきつ類とは異なるりんごの甘酸っぱさが程よい味わい。「ああ、これがサンつがるだなぁ」と自覚できる舌は持っていないものの、酸っぱさと炭酸が良いコンビだった。

9月10月以降にも、秋限定のチューハイが続々発売される。機会があったら紹介したいと思う。